映画レビュー「日本人はなぜ戦争へと向かったのか?」


 これは映画ではなく、NHKが放送したドキュメンタリーで、第3回『"熱狂”はこうして作られた』と第4回『開戦・リーダーたちの迷走』を見た。メディアが翼賛体制を作って戦争を煽っていった・・・なあんだ、今の状況と同じじゃん!という感想から始まって、どうしてそうなっちゃうのか、どうして世界のメディアから孤立していくのか、と議論は進んだ。
 日本の大メディアの編成は昭和期にはすでに相当進んでいて、地方メディアと全国メディアとの差はどうしようもなく大きかった。メディアの寡占状態だ。そうであれば、翼賛体制はしごく簡単に出来上がったともいえるのかもしれない。その常態が今でも変わっていないところにメディア操作の容易さがあるのだろう。
 作り方は、しかし、ナチス・ドイツを描いても同じになるような気がするというか、すでに出来上がったシナリオに合わせて画面を作ってるというか、新証言に基づいて云々という喧伝された新しさがないというか、少々不満。(阿川)


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