映画レビュー「ニュルンベルグ裁判」


 1961年、スタンリー・クレイマー監督作品。いやあ、力が入った映画でびっくり。マクシミリアン・シェルの弁護士役も、想像に反してよかった。スタートレックのW.シャトナー(カーク役)の若いの何のって・・・ジュディ・ガーランド、マレーネ・ディートリッヒ、ほか、すごい出演者で、どれもまあ力演してる。判事役のスペンサー・トレーシーだけ、しっくりこなかったけど、後はとにかくがんばってるのがよーく分かる映画だ。
 『もし被告たちに罪が認められるなら、全ドイツ人も同じ罪に問われなければならない』と弁護士は熱弁する。映画は、ニュルンベルグ裁判の本番の方で判事長を務めたロバート・ジャクソンが述べたこと(国の法には背いていなくても、人間には守るべき国際的な倫理がある、とか何とか)をなぞるのではなく、ジャクソンの言葉によって切り捨てられてしまったものへの視線というか思いが、もう一歩進んで疑問がある。
 日本国憲法草案を作った“アメリカ人”も、この映画に描かれたような(あるいはこの映画を作ったような)人たちだったのかなあ、などとも考えてみる。(多田直海)


コメント