グレンデールの少女像
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| 7月30日の除幕式 |
7月30日、カリフォルニア州グレンデール市(Glendale)中央公園で慰安婦像の除幕式が行われた。米国で初めて慰安婦の追悼碑が設置されたのは、ニュージャージー州のパリセイズ・パーク(Palisades Park)図書館前、次いでニューヨーク州ウェストベリーのナッソー(Nassau County, Westbury)郡墓地にも建てられた。昨年6月からNY市クイーンズ区のフラッシング地区一帯に、慰安婦追慕の道と追悼碑を作る計画も進行中。ロングアイランドにあるホロコースト記念館に旧日本軍の従軍慰安婦の特別展示館を設ける案件も進行中。
ソウルの日本大使館前の少女像のコピーであるブロンズ像の値段は約三万ドル。グレンデール=韓国姉妹都市協会が費用を負担して韓国で製作し取り寄せたそうだ。例によって自民党政府が抗議しただけでなく、“地元”の日系人社会も強く反発という報道があった。
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| グレンデール市の人種構成 |
グレンデール市はロサンジェルス市のすぐ上にあってけっこう大きな市のようだ。人口構成は右の図。パリセイズ・パークの場合には人口の過半数をアジア系が占め、さらにその過半数を朝鮮系が占めているということが、慰安婦記念碑建立の背景にあると(多数派の暴力だと言わんばかりの)声が聞かれたが、グレンデールの場合にはそれほどの力があるとは(図からは)読みとれない。
グレンデール市は除幕式に先立つ7月9日、公聴会を開いて意見のある住民の声を聞いた。
30人がしゃべり、うち25人が日系で、日系人が「建立を考え直すべき」という主旨の意見を述べ、5人の朝鮮系の人が建立に賛成の意見を述べた。日本のサイトで、“大方の意見”が「考え直せ」と言っているのに市は勝手に建立を進めた、と騒ぎ立てている人たちがいるけれど(産経MNS.com 8月2日)、公聴会で意見を述べたのは住民代表ではないから、その中で反対意見が多いこと=住民の大方が反対している、ということではない。また日系人がこぞって反対しているわけでもない。「市民権と補償のための日系人の会」のKathy Masaokaさんなどは積極的に碑の建立を支持している。
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| 7月9日の公聴会 |
公聴会で反対意見を開陳した25人の日系人は、いずれも英語がスムーズに出てこない印象があった。何十年もカリフォルニアに住んではいるが、英語によって世界と繋がっているというよりも、別の言語(彼らの場合、日本語だろうと思うけど)によって生きていることをうかがわせた。彼らはおそらく日本語を通じて慰安婦に関する知識を得ていて、その知識の出所は(発信量が圧倒的に多い)日本の歴史修正主義なのかもしれない。在米日本公館の影響ももちろん小さくないだろう(少女像の建立に大使館、領事館が再三抗議をした)。公聴会のビデオを見た人の多くはこういう印象を持つだろう。朝鮮系アメリカ人たちはアメリカ社会に馴染んでいるが、日系人社会はいまだに英語で生活してない、馴染んでいないのではないか、と。(公聴会の“聞き役”だった市議会議員の中にアジア系はいなかった。)
グレンデール市は韓国のGoseong(固城郡)、Gimpo(金浦市)、日本の東大阪市とそれぞれ姉妹都市関係を結んでいるが、東大阪市は「慰安婦記念碑について東大阪市が賛同しているかのようにグレンデール市のHPは書いているが心外だ」として「姉妹都市関係を破棄することもあり得る」と発表。現在、グレンデール市のHPにある東大阪市へのリンクは切られている。
(【2】に続く―村山さたね)
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