福島第一原発、最悪の事態を恐れねばならない50の理由(翻訳パート③最終)
よいまとめだと思いますので、日本語訳を掲載します。訳文は阿川。誤訳、ご指摘ください。全部で50項目ありますので、何回かに分けて掲載します。第三部分、理由31から50(最後)までです。
福島第一原発、最悪の事態を恐れなければならない50の理由
(Bay View: National
Black Newspaper
31. 福島で炉心溶解が進む中、沖で雪嵐に見舞われていた空母「ロナルド・リーガン」乗組員は『暖かい雲が空母の上を通過』し、スリーマイル原発風下の人々や広島に原発を投下した爆撃機乗組員らが経験したのと同じ『金属臭』を感じたと報告している。
32. 日本は空母「ロナルド・リーガン」が人体に害を及ぼすほどの放射線にさらされたことを否定する一方で、南韓やグアム同様に同空母の入港を「放射線量が高すぎる」ことを理由に拒否した。同空母は現在サンディエゴ港のドックに入っている。
33. 空母「ロナルド・リーガン」乗組員は海軍を相手に訴訟を起こす道を断たれたため、東京電力を相手取って集団訴訟を起こしたが、東京電力はスリーマイル原発所有者や、原爆工場、ウラニウム鉱山などと同様に、すべての責任を否認している。
34. 米軍の『得られた教訓』と名付けられた福島での「ともだち作戦」に関するレポートは、『航空機および兵員の除染を、一般人に不安を与えずに行うことは、新たなチャレンジであった』と記している。
35. 同レポートは除染に関して『真の意味での除染が何を意味するのか、その基準は設定されていない』とし、それゆえ『放射能汚染が軍隊内に広がり、接触する民間人にも広がる可能性は残る』としている。
36. しかしそれでも、同レポートは『ダクト・テープと、赤ちゃんのお尻ふきは、放射性物質除去に有効』と書いている。
37. 東京電力は組織的暴力団と結託して金のないホームレスや高齢者を「ホット・スポット」での除染作業に駆り出している。その仕事量や被爆の実態は、まさに国家機密とされている。
38. 福島では毎日、最小限に見積もっても300トンの放射能汚染水を海洋に放出し続けている。これが最小限の見積もりだという理由は、これが、この種のデータが国家機密化される以前に公表されたデータに基づいた見積もりだからだ。
39. 福島から放出されている核物質の量および核種の詳細もまた国家機密と化している。人々が独自に線量を測ったり、値を公表したりすることは懲役10年以下の罪に問われる可能性がある。【訳者注:特定秘密保全法のことだが、現状ではこうした事例は報道されていない】
40. カリフォルニア大学バークレー校の核技術教授、エリック・ノーマンによれば『アメリカ合衆国政府も空気、食物、水のシステマティックなテストは行っていない』という。
41. 放射性同位体の多くは空気中、水中に放出された後、寄り集まる傾向がある。濃度を高めた核物質の塊が半減期を迎えるまで何世紀もの間海洋を漂流することにな。半減しても無害になるわけではない。
42. 現実世界への核物質のインパクトは予想がむずかしい。すでにさまざまな有害物質に汚染された環境で、核物質がどのような負の相乗効果を引き起こし、すべての生物への害をどのように加速するか分からないからだ。
43. ヒトデ、イワシ、鮭、アザラシ、オルカその他の海洋動物への壊滅的な被害が報告されているが、信用のおけるデータベースがこれまでの実験やモニタリングから得られていない現状では、これらの被害【と核物質との関連性】を否定する根拠は存在していない。
44. 少量のX線でも人間の胚を傷つけるという事実は、生物環境への核物質の人工的な放出は、それがどのように緩慢なものであっても私たちにはまだ知ることのできない複合的な影響を全地球規模でもたらす可能性がある。
45. 福島から放出された「非常に小さい」と言われる核物質のインパクトは、時間とともに、イワシからヒトデ、アザラシまで動物の「非常に小さい」卵に影響を及ぼし、海洋中にすでに存在するその他の汚染物質と相互作用を起して毒性を増すだろう。
46. バナナなどの自然資源と人工的核物質の線量を比較することはバカげたことであるだけではなく、有害だ。なぜなら原子炉から放出された無数の放射性同位体が何世紀にもわたって生物環境に及ぼすインパクトは、まったく別物だからだ。
47. 人間一般と環境へのインパクトを「何を世界の終わりだと騒いでいるのか、ばかばかしい」といって否定することは簡単だが、それで福島が放出し続けている放射性同位体が半減期を迎えるまでの長期間にわたる破壊を逃れることはできない。
48. 今後何世紀にもわたって福島のインパクトが広がっていく中、ただ一つ確実に言えることは、核産業は決して自分たちの責任を認めることも責任をとることもないだろうということだ。
49. 海軍の原子力化の父と呼ばれるハイマン・リッコーヴァは、地球という閉じた空間の中で放射線量を上げるというのは自殺行為だと警告し、もしできるなら自分が開発を手伝ったすべての原子炉を『撃沈』するだろうと述べている。
50. 彼は1982年に『われわれが再び核エネルギー使用に向かうなら、人類は破滅するだろう』と述べ、さらに『この恐るべき力をコントロールし、排除していくことが重要だ』と述べた。
秘密と欺瞞の鉄のカーテンの向こう側で福島原発の状況は悪化の一途をたどっている。私たちはこれが私たちと、私たちの惑星にどういう影響を及ぼしているのか知らなくてはならない。真実は核産業の垂れ流す嘘と世界の終末への恐れの、どこか中間にあるのではないかと思いたくなるが、答えはもっと向こうにしかない。何十年もの隠蔽、否定、そして決定的な科学的研究の欠如を思えば、企業がいくら「大丈夫、心配ない」と弁舌をふるっても、私たちはそんなものに耳を傾けるほどバカではない。ハイマン・リッコーヴァの言葉を思い出しておこう。
『われわれが再び核エネルギー使用に向かうなら、人類は破滅するだろう。この恐るべき力をコントロールし、排除していくことが重要だ』
福島は大量の、測定されていない量の致死性の核物質を脆弱な生物環境に放出し続けており、それは今後何十年も続く。この惑星ではすでに五つの原子炉が爆発している。いまだに運転中の原子炉は400以上ある。われわれにとって最大の脅威は、確実に起きるであろう次の惨事だ。そして、さらにその次に確実に起きる惨事。さらにその次に起きる惨事…。何がおきても最初から否定する企業、彼らこそ地球規模のテロリズムの原動力と言わざるを得ない。

コメント